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若年性認知症就労継続支援セミナーを開催しました
2019年11月22日
就労中に認知症を発症し、退職した後、仕事を求めた方が就労されている場所としては障害者福祉サービスの就労継続支援事業所が多いとされていますが、相談があっても、認知症の方を受け入れた経験がないことから受入をためらわれることがあります。
上記を踏まえ、この度、障害者就労支援関係事業所等を対象に、認知症への理解を深めるとともに受入の事例を知っていただけるセミナーを開催しましたので、その概要をお知らせします。
1 日 時 令和元年11月22日(金) 13時30分~16時15分
2 場 所 キャンパスプラザ京都2階ホール
3 参加者 68名
(内訳 府内障害者支援関係者(事業所等)36名
府内高齢者支援関係者(家族の会・保健所等)13名
他府県(若年性Co等19名)
4 内 容
(1)開催挨拶
(2)研究報告「障害福祉サービス事業所における若年性認知症の人の受入」
認知症介護研究・研修大府センター 研究部長 小長谷陽子 氏
(3)講義「認知症の基礎知識」
京都府若年性認知症支援コーディネーター 木村葉子 氏
(4)事例報告「障害者就労継続支援(B型)における若年性認知症の人への支援の実際」
社会福祉法人同胞会 DOHOグループ 統括施設長 石崎蓉子 氏
特定非営利活動法人いねいぶる 理事長 宮崎宏興 氏
(5)意見交換「若年性認知症の方の障害福祉サービスの利用」
<質問>
・若年性認知症の方を受け入れているが、「海外旅行行きたいでしょ」と何度も聞かれて対応に苦慮している。
→自事業所では自閉症の方が利用されているが、同じ現象が起こるので、仮に若年性認知症の方でそのような症状があっても問題にならないだろうと思う。
→地域包括支援センターの方に対応を聞いてみるのはひとつだが、自事業所では本人家族了解のうえ、自分たちの障害をオープンにしており、周囲の混乱はない。
・認知症の方の支援のイメージがあまり持てていないが、ケアマネジャーや介護保険事業所との連携はどのようにとられているか。
→連携は多く、ケアマネジャーとは勉強会を行っており、就労支援という考え方を普及している。医療機関から支援が始まる場合、障害福祉サービスより介護保険が先行し、要介護認定を先に受けてしまっていることが多い。介護保険のヘルパー利用と障害福祉サービスのヘルパー利用では自己負担が変わることがあり、本人の不利益になってしまう。
→また、介護保険の申請をした後、介護保険サービスであてがうサービスがないので就労継続支援B型を使う、という発想も支援としては違和感がある。
→介護保険サービスは画一的で、障害福祉サービスは柔軟な対応ができるというイメージがある。
→介護保険サービスは介護者負担の軽減という要素が強く、症状が初期で介護負担が重くない時期は使えるサービスが少ない印象がある。
→高齢者支援関係者はどのように自分で自立して生活するかという「自立支援」の視点で話をされるが、自分としては、利用できる支援は使った上で、やりたいことを叶えるにはどうしたらいいか、を考えればいいと思っている。
(6)アンケート結果(抜粋)波線は改善点
・定期的に開催していただきたい。
・前半の話をもう少し聞きたかった。事例報告は参考になった。
・今後若年性認知症の方が入所されたら、今の支援どおり普通に受け入れていきたいと思った。
・障害福祉サービスと若年性認知症についてつながりが強くなっているのを強く感じた。
・若年性認知症の方に限らず、新たな考えや方法を知ることができた。
・他の事業所の取組みが聞けてよかった。
・他の事業所も悩みながらその人にとってどうしたら良いのかを真剣に考えていることを知れて感慨深かった。力をもらった。
・障害分野の方のお話にはノーマライゼーションの理念が長けていると感じた。
・認知症の方は介護保険を使うことが当たり前だと思っていたが、就労支援という道があることを初めて知った。
・障害者と認知症は疾患の違いはありつつも支援は似ている。障害でも高齢でも互いに事例検討できるのではと思った。
・若年性認知症の方を支援されている事例の中で大切にしていることや難しさ、地域を巻き込んでの連携の工夫を知れてよかった。
上記を踏まえ、この度、障害者就労支援関係事業所等を対象に、認知症への理解を深めるとともに受入の事例を知っていただけるセミナーを開催しましたので、その概要をお知らせします。
1 日 時 令和元年11月22日(金) 13時30分~16時15分
2 場 所 キャンパスプラザ京都2階ホール
3 参加者 68名
(内訳 府内障害者支援関係者(事業所等)36名
府内高齢者支援関係者(家族の会・保健所等)13名
他府県(若年性Co等19名)
4 内 容
(1)開催挨拶
(2)研究報告「障害福祉サービス事業所における若年性認知症の人の受入」
認知症介護研究・研修大府センター 研究部長 小長谷陽子 氏
(3)講義「認知症の基礎知識」
京都府若年性認知症支援コーディネーター 木村葉子 氏
(4)事例報告「障害者就労継続支援(B型)における若年性認知症の人への支援の実際」
社会福祉法人同胞会 DOHOグループ 統括施設長 石崎蓉子 氏
特定非営利活動法人いねいぶる 理事長 宮崎宏興 氏
(5)意見交換「若年性認知症の方の障害福祉サービスの利用」
<質問>
・若年性認知症の方を受け入れているが、「海外旅行行きたいでしょ」と何度も聞かれて対応に苦慮している。
→自事業所では自閉症の方が利用されているが、同じ現象が起こるので、仮に若年性認知症の方でそのような症状があっても問題にならないだろうと思う。
→地域包括支援センターの方に対応を聞いてみるのはひとつだが、自事業所では本人家族了解のうえ、自分たちの障害をオープンにしており、周囲の混乱はない。
・認知症の方の支援のイメージがあまり持てていないが、ケアマネジャーや介護保険事業所との連携はどのようにとられているか。
→連携は多く、ケアマネジャーとは勉強会を行っており、就労支援という考え方を普及している。医療機関から支援が始まる場合、障害福祉サービスより介護保険が先行し、要介護認定を先に受けてしまっていることが多い。介護保険のヘルパー利用と障害福祉サービスのヘルパー利用では自己負担が変わることがあり、本人の不利益になってしまう。
→また、介護保険の申請をした後、介護保険サービスであてがうサービスがないので就労継続支援B型を使う、という発想も支援としては違和感がある。
→介護保険サービスは画一的で、障害福祉サービスは柔軟な対応ができるというイメージがある。
→介護保険サービスは介護者負担の軽減という要素が強く、症状が初期で介護負担が重くない時期は使えるサービスが少ない印象がある。
→高齢者支援関係者はどのように自分で自立して生活するかという「自立支援」の視点で話をされるが、自分としては、利用できる支援は使った上で、やりたいことを叶えるにはどうしたらいいか、を考えればいいと思っている。
(6)アンケート結果(抜粋)波線は改善点
・定期的に開催していただきたい。
・前半の話をもう少し聞きたかった。事例報告は参考になった。
・今後若年性認知症の方が入所されたら、今の支援どおり普通に受け入れていきたいと思った。
・障害福祉サービスと若年性認知症についてつながりが強くなっているのを強く感じた。
・若年性認知症の方に限らず、新たな考えや方法を知ることができた。
・他の事業所の取組みが聞けてよかった。
・他の事業所も悩みながらその人にとってどうしたら良いのかを真剣に考えていることを知れて感慨深かった。力をもらった。
・障害分野の方のお話にはノーマライゼーションの理念が長けていると感じた。
・認知症の方は介護保険を使うことが当たり前だと思っていたが、就労支援という道があることを初めて知った。
・障害者と認知症は疾患の違いはありつつも支援は似ている。障害でも高齢でも互いに事例検討できるのではと思った。
・若年性認知症の方を支援されている事例の中で大切にしていることや難しさ、地域を巻き込んでの連携の工夫を知れてよかった。